はじめに
私は中学生や高校生のころ、「自分にはたいした才能もないし、勉強もさして出来ないし、努力家でもないし、将来にはなんの可能性もないんだ」と思っていました。
それは周囲の大人が語る常識や学校教育の中で備わった価値観にとらわれて、そんなふうに思い込んでいたためだという気がします。
ところが、だんだん年を重ねていくと、迷い、悩み苦しみ、時につまづきながらも、自分らしい生き方を探して歩くことは、人生全部を賭けるに値する「途方もなく面白いこと」だということに気づいていきました。
現在でもまだまだ迷い道を歩く私ですが、人生というものが、こんなにも生きるほどに分からないことや知りたいことが増えて、味わい深くエキサイティングで探求心を刺激するものだったなんて、中高生の頃の私はちっとも知らなかったなあと思います。
どうしたら思う存分生きられるんだろう?
自分が心から生きたいと思う道ってどういうものかな?
どうやって自分の道を見つければいいんだろう?
自分は本当は、どんなふうに生きたかったんだっけ?
そんな問いを胸に抱いたことはないでしょうか。ちなみに私は15分に1回くらいはそういうことを考えています。まだまだもっと自分らしく面白く生きられる道を探したいのです。そんな思いを握りしめて、さまざまな方にお話をうかがいました。
ここに登場してくださる方のお話のどこかに、常識を飛び越えた新しい視点をつかむヒントをひとつでも見つけてもらえたら、とても嬉しいです。
第1回目〜6回目まで、鳥取・ハーモニィカレッジ 大堀貴士さんにお話をお聞きします。