ぼくがここに
なにかが、そこに「いる」。なにかが、そこに「ある」。ただそれだけのことが、どんなにかけがえのないことなのか……。まど・みちおの代表作であるこの詩に向き合うことは、まるで「大きな謎解きのようだった」と画家は語る。とてつもなく大きな、宇宙的なものに守られている……そんな安心感につつまれる絵本。
没後10年を記念して刊行が続く「まど・みちおの絵本」シリーズの一冊。
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見開きイメージ
- シリーズ
- ★絵本, ★詩の本
- 対象
- 低学年~
- 作者名
- まど・みちお
- 絵
- きたむらさとし
- 価格
- 2,090円 (本体1,900円 + 税10%)
- ISBN
- 978-4-652-20660-7
- サイズ
- 28×23
- 発行
- 2024年11月
- ページ数
- 32ページ
- NDC
- 913
編集者コメント
「たとえば葉っぱが一枚そこにある。そのとき、葉っぱの形の周り、そのぎりぎりまで宇宙がおしよせているんだという気がしてしかたないんです」──と、まどさんがおっしゃったことがあります。つまりそれは、どんなものでも、形あるものはすべて、この宇宙につつまれながら存在しているのだということを言おうとされた言葉でした。「存在する」ということについて、これほどの安心感とスケールをもって語られた言葉があるでしょうか……。まどさんの作品を貫くテーマであり、代表作ともいえるこの詩の中を、画家は「おおきな謎解きをするように探り、思いを巡らした」と語っています。あたりまえのことほど、私たちは気づきにくいものかもしれません。その素晴らしさとかけがえのなさを、この絵本で発見し直してもらえたらと願っています。 〈松田素子(編集者)〉